歯科医院に不信感が強かった患者さん

歯科医院に不信感が強かった患者さん。その方は他科にもご通院されており、体調の安定している時期、そうでない時期が顕著でらっしゃいました。

STEP 1|なぜ不信感を持たれたのかを含め、よくお話を聴かせていただきました

前医院で不信感を持たれた経緯をお聞きせず、治療をどんどん進めてしまうことは絶対に避けるべきと考えました。こちらが考える、「不信感を持たれたポイント」と、患者さんご自身が感じてらっしゃった「不信感」の内容に差異があった場合、ますます歯科医院に対して不信感が強まり、遂には歯科医院に行かないという非常に残念な決断を下される場合もある、とても慎重に対応すべき内容と考えました。お話をざっくり伺って、「ああ、そうですか」でおしまいにできるような内容ではないと私は思っております。

プライベートなお話も含め、歯科への不信感や恐怖心、体調のことも沢山お話しさせていただきました。

STEP 2|歯周病ケアから行い、とにかく処置中も、処置後も痛みの出ないように努めました

歯周病ケアを数回に分けて行いました。その際にも沢山の会話をさせていただきました。

処置中は勿論のこと、処置後にお痛みをださないようにも努めました。
しかし、処置によっては痛みの出る可能性のある処置も存在します。その際は考えられる可能性を全てお話しさせていただきます。情報を事前に知っているだけで感じる痛みのレベルは減ると感じているからです。

急を要する歯の治療がない場合は、歯周病ケアから行うことが推奨されます。なぜならば、ご自身のブラッシングでは落としきれない汚れが多少なりとも存在しているからです。それを専門器具で落とすことが歯茎の安定につながります。

歯茎は家づくりで言うところの地盤、地面です。地盤の安定化、強化がその上に建つ建物の強度、長期安定、美しさなどを左右します。

そして、汚れを除去することで本来の歯の色や、歯の動揺度、長さ、歯茎の境、色、形などが解るわけです。

STEP 3|本来抜くべき歯も、様子を見ることに

その方には抜くべき歯がありました。しかし、以前別の歯を抜いたことで具合が悪くなり、とても不安に感じているとのこと。よくお話をし、その歯を残すリスクもご説明し、それでも抜いた後の具合の悪さを考えると保存し、様子を見るということでご納得いただきました。

その後1か月に一度は必ずご来院していただき、様子をみながら必要な処置を行いました。

結果

様子をみている歯以外は一通り治療は終え、1か月に1度のご来院でフォローを行いました。

「寄り添う治療を有難う」とおっしゃっていただきました。

患者さんも、抜かなくてはならないことをよくご理解されており、残すことに伴うリスクにご了承いただきましたので様子を見ていくことと致しました。患者さんの気持ちや理解が伴っていないのに、「歯だけ」を診て、「これは絶対に抜かなくてはなりません」と抜歯処置に至っていたら、患者さんの歯科への不信感は確固たるものになってしまいましたし、もうご来院されることはなかったかもしれません。

「歯だけ」を診るのではなく、「患者さんの想い、心」も診る私の診療スタイルは、マイノリティかもしれませんが今後もこのスタンスを貫いていきたいと考えております。歯科嫌いの患者さんが一人でも少なくなることを願って。

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